「オレ一緒に入るー!」

 アユタは嬉しそうに2階に駆け上り、自分の部屋から着替えを持ってきた。

 断れない状況に持って行ったアユタを一瞥し、ベリルは小さく溜息を漏らす。

「それではお言葉に甘えます」

 言って立ち上がり、ナユタに視線を合わせた。

「アレを頼む」

「あ、うん」

 もちろん試作品の事だ。