「兄貴が凄いんじゃない」 「兄貴が名探偵になれたタネあかし。 兄貴は犯人と同じ思考をしている、それだけだ。どんなトリックでも兄貴には通用しない。それはそうだよ―」 「犯人と同じ思考をしてるんだから」 兄貴―。 弟の声が耳から離れない。 弟は、 殺人鬼だ。 最初は自己防衛だったのかも知れない。 僕といるとことごとく事件にあう。 それから身を守るため。 そう、最初は別の犯人から身を守るために、人を殺した。