いつも通る道がある。 大阪と神戸を繋ぐ道。 あの日、 模型のように見えた道。 あれからも何度も通る道。 普段は何気なく通る道。 神戸市長田区へ向かう車の中、あの道を走りながら考えていた事は仕事の事だ。 用事がなければ降りる事のない出口を降りる。 国道2号線から、新長田の駅に向かい右折。 駐車場に車を停め、初めて足を付けた土地。 線路を挟んで海側にある百貨店に向かい、高架下から見えた山側の風景に記憶が押し寄せた。