夏コイ★1ヶ月の特別な時間




それからどれくらい歩いたんだろう……。


たいして時間はかかって居ないはずなのに、あたしにとってものすごく時間が長く感じた






「あったぁっ!!」


大粒の汗を滲ませた爽太くんが、ニィっと嬉しそうに振り返って笑いかける。




「ホント!!どこどこ?」



あたしの前を歩いていた美希ちゃんはすごく嬉しそう




「夏海。」



一番最後に歩いていたあたしは名前を呼ばれて顔を上げる。




あたしの目の前に差し出された、大きな手。

それをあたしはつかんだ。





グッと一気に体が持ち上がって、あたしは爽太くんたちと同じ目線になった



「あ、ありがとう……////」


「どういたしまして。ほら、見てみ。」





まだドキドキする心臓を抑えて、あたしは爽太くんが指を指した先を見た。








そこには古い祠が確かにあった。




祠の側面には文字が書いてあるけれど、なんて書いてあるか読めない。









「爽太の放浪癖が役に立ったね。」


からかうように笑う美希ちゃん。




「放浪癖って……なんか俺バカにされてる?」



困ったように首をかしげる爽太くん。



「ぷっ。」




あたしはそんな爽太くんの表情が可愛くて笑ってしまう。