それからどれくらい歩いたんだろう……。
たいして時間はかかって居ないはずなのに、あたしにとってものすごく時間が長く感じた
「あったぁっ!!」
大粒の汗を滲ませた爽太くんが、ニィっと嬉しそうに振り返って笑いかける。
「ホント!!どこどこ?」
あたしの前を歩いていた美希ちゃんはすごく嬉しそう
「夏海。」
一番最後に歩いていたあたしは名前を呼ばれて顔を上げる。
あたしの目の前に差し出された、大きな手。
それをあたしはつかんだ。
グッと一気に体が持ち上がって、あたしは爽太くんたちと同じ目線になった
「あ、ありがとう……////」
「どういたしまして。ほら、見てみ。」
まだドキドキする心臓を抑えて、あたしは爽太くんが指を指した先を見た。
そこには古い祠が確かにあった。
祠の側面には文字が書いてあるけれど、なんて書いてあるか読めない。
「爽太の放浪癖が役に立ったね。」
からかうように笑う美希ちゃん。
「放浪癖って……なんか俺バカにされてる?」
困ったように首をかしげる爽太くん。
「ぷっ。」
あたしはそんな爽太くんの表情が可愛くて笑ってしまう。


