「花ばーちゃーんっ。
食いにきたぞー。」
今にもつぶれそうな店は島の人たちが花ばあちゃんと呼ぶ80過ぎのばあちゃんが1人で営んでいるお店。
定食からデザートまであってメニューが充実している。
「あら、またあんたちかい。
まったくヒマな子達でしょうがないねぇ。」
店の奥からのんびりとした声が聞こえる。
表情が穏やかな人で、島一番の物知り。
時には厳しくしてくれたりして、島のお母さん的存在なのだ。
「別に来たっていいじゃんかよぉー。
あ、俺焼きそばね。あとパインジュース2つ。」
「はいよ、ところでその女の子は?
ずいぶんとかわいらしい子を連れてるじゃないの。学校の子かい?」
今日で何度目になるかわからない夏海の紹介を簡単に済ませた俺。
「そうかいそうかい。
東京からこんなところまでよくきてくれたねぇ。
何にも無いところだけど、ゆっくりしていきなさい。」
「ありがとうございます。」
丁寧にお辞儀までした夏海。
今までこんなに人と接することが無かったのか、照れ笑いをしている。


