「俺、いってくる。」
そう言った俺は、靴を履いて家を飛び出した。
フェリーはまだついてないはず!!
その時、ふと夏海の顔が浮かんだ。
笑顔を見せてくれる夏海。
ただ、寂しそうな表情を浮かべたときがあった。
流星群を見たとき、夏海は泣いていた。
―――――もしかして、その時にはもう、夏海は東京に帰ることを知っていた……?
俺の宿題を見ていたときも……っ
―――――夏休みが終わらなきゃいいのに
そう呟いた夏海。
祭りのとき、何も言わずに東京に戻ろうとしていたっ
何度も何度も、夏海は表情に出していてくれたのに!!
なんでもっと早く気づいてあげられなかったんだよ!!


