俺達が向かったのは、1軒の家だった。
花がたくさん植えてあって、夏になれば鮮やかに色をつける。
「おーい、美希(みき)いるかぁ?」
「ここにいるよんっ。」
フッと突然ショートカットの女の子目の前に現れた。
家の影に隠れていたんだろう。
「ったくいい年してかくれんぼか?」
「ちがうってっ!!爽太の声がしたから脅かしてやろうと思っただけ。
なんで普段はぬけてんのにこういうのには冷たいかなぁ。
リアクションは大事にしなくちゃ。
で、この子誰?
見たところ爽太の彼女じゃないよね」
そこは確定かよ!!
「あぁ、そうだよ。この子は東京から来た今野夏海。歳は俺と同じだ。
こっちにはしばらくいるってさ
で、こっちのうるさいのが井上美希。
俺達のいっこ下。」
人口が少ないせいで、夏海と一番年が近いのが女の子じゃこいつしかいないんだよな。
「へぇ、東京からきたんだ!!
いいなぁ、あたしも都会に住んでみたぁいっ。」
「いつでも遊びにきてね、案内するよ。」
すでに目の前で打ち解けてるし。
ま、いっか。


