ったく、さっきまでは冷やかしてたくせに、今になって顔あかくしやがって……。
目の前にへらへらとしながら立つ彰と健斗を見ながら俺はため息をついた。
確かに夏海はきれいだと思う。
いかにも都会から来たお嬢様って感じ。
白く透き通る肌に、すらりとした手足。
背中まで伸びた髪の毛は太陽の光で茶色く光る。
「さ、こいつらほっといて他案内するよ。」
「あ、うん。じゃぁ、彰くんと健斗くんまたね」
ニコッと笑った夏海に2人は顔をゆでだこの様にしてうつむく。
ったく、ガキのくせにませやがって。
「ここの人たちってみんな優しいね。」
「夏海にそう言ってもらえるなら、そうなのかもなっ。
島の外の人からのお墨付き☆」
楽しそうに笑う夏海は本当に病気を持っているとは思えなかった。
きっと、ここの生活が東京よりもあっているのかもしれない。
「そーだ。あいつらに会ったついでに会わせたいやつらが居るんだけど。」
「ホント!!あたし友達たくさん作りたいなぁって思ってたの。」
じゃ、決定だな。
あいつらならいつもの場所にいるか。


