力強い太鼓の音と掛け声が身体中に響き渡った。
普段おちゃらけている彰くんも真面目な顔をしてやっている
「みんなすごいね」
「おぅっ。島伝統の神野太鼓だからな!!
ここの島の人たちはみんな出来るんだ」
爽太くんは自慢気に話した
そしてなぜかキョロキョロと辺りを伺う。
「夏海、ちょっと……」
突然耳元で囁かれ、突然グッと手を引かれた
「ぇ、爽太く……っ。」
太鼓をみる見物客に逆らうように、あたしたちは輪のなかから抜ける
「爽太くん、美希ちゃんたち心配しない?」
手、握ったままだし……/////
「大丈夫大丈夫。
ちょっと来てほしいとこがあるから。」
まるでいたずらを企むような笑顔の爽太くん。
一体どこに行くんだろ……?


