「あのね、夏海ちゃん
気持ちは伝えることで初めて相手に伝わるものじゃないかな?
このままだったら、爽太くんのことが好きって、伝わらないんじゃない?」
優しく問いかける和葉さんに、あたしはまた首を横にふった
「でも……今までの思い出が、すごく楽しくて……。
このまま、隠してたほうが、楽しく帰れると思うから……っ」
「そっか……じゃあ告白はしないの?」
「気持ち伝えたら、ただの友達になれないから……
今までの生活が、爽太くんを好きになったきっかけだから、そのままでいいんです……」
一方的かも知れないけど、この気持ちを聞いてもらえるだけでよかった。
恋からは逃げることになるけど、楽しかったから……もう後悔しないよ……。
「……あたし泣いてばっかり。
もうやんなっちゃうなぁ……あはは」
「大丈夫?」
「はい、もう泣きませんっ
この島にはお世話になったから、笑って帰りたいんです。
和葉さんたちと離れちゃうのは寂しいけど。
でもここに来れたのはすごく楽しかったから……
残り短い時間、笑っていたいんです
だから、みんなには帰る日にちは秘密にしといてください。」
これがあたしが決めたことだから……
これが後悔しない選択……


