「和葉さん。」
「あら、夏海ちゃん。
どうかしたの?」
家に帰ったあたしは和葉さんに声をかけた。
陽一さんはお風呂に入っているのか、風呂場から物音が聞こえた。
「実は、1週間後に東京に戻ることになったんです」
「あら、そうなの……寂しくなるわね。お祭りには行くの?」
「はい、お祭りの次の日に戻ろうと思います。」
「そう。それじゃあ残りの時間、後悔しないように大切に使ってね。」
優しい口調で和葉さんは微笑んだ。
それだけで涙が溢れそうだ。
今ならこの気持ち言える……
「和葉さん……っ。
あたし……爽太くんのこと、好きになっちゃったんです……っ」
「夏海ちゃん……」
初めてこの気持ちを誰かに伝えた。
こらえていた涙が一気に頬を伝う
和葉さんはどう思っているんだろう……


