『なんか、今日だけココで過ごせばって。』
過ごせばって、そんな。
いくらお母さんが言ったからって……。
「断ってくれれば良かったのに。」
『別に断る理由なんてないし。俺は身の回りの家事をしなくて済む。菜月は何かあった時に心強いだろ?ビビリだし。お互い良いことじゃん。』
…なるほど。
お母さんも私のことを心配してキングを呼んだのかな。
何かあったとき、男の子がいてくれた方が心強い、けど。
その代わり、キングの身の回りの世話は私が引き受けるってことだよね?
『ってことで。今日はここに泊まるから。』
「………。」
『泊まるから。』
「……分かりまし、た。」
『ん。』



