そ、そんなオチだったなんて……。
『これで分かって貰えた?』
「……。」
そんな。
藤田さんが率先して亮平くんに携帯を貸した理由はわかる。きっとキングの連絡先を知れるから。
でも、私のただの勘違い、だったとは……。
見上げた先のキングは、笑顔で。
『それにしてもまぁ勝手な妄想繰り広げてくれたよね。』
サァーっと冷たいものが体を流れていきます。おかしいな、蒸し暑いはずなのに。
でも。
「だって、絵美ちゃんが、」
『それはどうにかしないといけないな。勝手に言いふらされても困るし。かなり広まってる?デマ。』
広まってるかはどうかは知らないけれど、クラスの子たちはきっと、付き合ってると思ってるはず……。



