どのくらい時間が経ったのかな。


線香花火と、ライターの光が無いとお互いに顔が見えないくらいに暗い中。




無言でつけて、

落ちれば新しいのをつけて、繰り返していてとうとう最後の一本。



先に火をつけていたキングが、やっと話はじめました。




『ごめん。』



ぽつりと聞こえた謝罪の言葉。



火種が下に落ちてしまわないようにしながらキングを見れば、

キングはじっと自分の火種を見ていて。

ごめん、それが何について言っているのかは、わかる。




「うん。」




『ケガ、大丈夫?』

そう言われて思い出すのはぶつけて負傷した部分。

自分があわててぶつけてしまったものもあって。



そこは青痣ができてしまっていたなぁ……と思い出す。


「大丈夫。」



だけど、そんなこと今のキングに言えるはずもなく。



そう答えれば、やっぱりキングは見透かしているのかごめん、そうもう一度謝った。