おばちゃんの肩を叩き、椅子へ座らせる。
……帰ってきた。
とりあえずおばちゃんの暴走が止まってホッとする安堵と自分のすぐ目の前に広がる雑誌、紙類に部屋が汚れてしまったと言う思い。
さらに足の痛みが重なる。ゆっくりと起き上がると立ち尽くしたまま私を見下ろすキング。珍しく顔を歪めていて。
私は力なくキングに微笑みます。
「……また、親父と俺のことで暴走?」
冷たく、おばちゃんを見下ろすキング。
おばちゃんも息を整えてるのか大きく呼吸してキングを見つめます。
「暴走って何よ。」
「そうだろ。菜月にも迷惑かけて。」
ハっとしたようにおばちゃんが私を見つめる。
「菜月、ちゃん。」
眉を下げるおばちゃんに私は固まったまま見つめるしかできなくて。
「被害妄想もいい加減にしてくれ。」
冷たく、おばちゃんに言うキングの目は何も映していないようで。
キングが言いたい気持ちも分かる。だけどあんまりにも言い方が……。



