王様の、言うとおり





否定したまま固まった私を不審そうに見るおばちゃん。



会話を途中で切って否定してしまったから怪訝そうな顔。



眉間に皺が。怒ってる……!



……だけど。今言ったことは本当に、違うと思った。




『おばちゃんが必要ないなんて、煌は思ってないと思います。おじさんも仕事が忙しいだけで……。』




良く分からないけど。


キングは絶対にそんなことを思ったりしないと思う。



「菜月ちゃんも、やっぱり煌達の方につくんだ。」



悲しそうなおばちゃんの顔。


震えてる、声。ちょっと、本当に危ないかもしれない。




『そんなこと無いですよっ!?』

スッと立ち上がったおばちゃんに慌てて私も立ち上がる。



「……あの人はね、滅多に連絡もなければこんな紙しか寄越さないのよっ!!」




机の上に置かれてあった物がおばちゃんの手によってフローリングに散らばる。


バサッと言う紙が宙を舞う音。一緒に何かのカタログ冊子も飛んできて、避けようとすれば咄嗟に尻餅をついてしまった。



『おばちゃんっ、』


「〜〜っ、もうなんなのよ!」