「うん。そうして。」
残りを無言で口に運び、食べ終わった後。
「ねぇ、菜月ちゃん。」
『はい、』
窓の外がすっかり薄暗くなっているのが目に入り、
そろそろ帰ろうかと思っていると。
斜め前に座っていたおばちゃんに声を掛けられた。
「煌……最近どうしてる?」
『煌、ですか?』
頷いて私を見るおばちゃんは仕事のことを話す時とは違う母親、の顔で。
素直に心配しているのが分かる。
「数日前に帰ってきたことも会ったし、昨日も会ったんだけどね。学校では煌、どう?ちゃんとやってる?」
学校での、煌……。聞かれて思い返して見る。
学校でのキング。
特に問題は無い。



