瞳が揺れてるの、かな。



動揺してるのかな。キングの背中がゆらゆら揺れて見える。



藤田。藤田さんなんて沢山いると思う。

あの人じゃないかも、しれない。



だけど、私の頭の中で藤田さん、なんて一人しか思いつかなくて。




何でキングの電話番号知ってるの?

キングが……教えたのでしょうか。

次々と頭の中には疑問とそして合宿の時に聞いた本当か嘘なのか分からない噂の数々。



「――明日?」

背を向けたキングが、私の方へと顔を向けて。薄暗い中、でもしっかりと見えるキングは困ったように笑っていて。




……急に、そんなキング見たくなくなって。



『っ……。』