「何怒ってんの。」
真っ直ぐ見下ろしてくるキング。
……て。
『べ、別に怒ってないってさっきから言ってるじゃないですか。』
「じゃあその態度、何?合宿から帰ってずっとツンケンしてる。」
低い、声。
どちらかと、言えば。私よりも、今のキングの方が怒っているように見えるんですけど……。
『別にいいじゃないですか。私だって機嫌が悪い時だってあるんです。だから……、』
「関わるなって?」
『そ、そう!そうですよ。いちいち構わなくて結構です。』
放っといて。
関わらないで。
そう。そうすれば、私は私で友達と普通に過ごせるんだ。
「……やだ。」
『、は?』
「何で。何で関わっちゃいけないの?」
真顔で。
す、と背中に汗が伝った気がしました。――怖い。キングの目が、顔が。怯んでしまいます。



