あれから優雅に食事を続けなさって約15分。食べおわってキングはもうお帰りらしいです。
まだまだ料理は余ったらしくお母さんがタッパーに移し替えたみたいで。
二人の会話を聞きながら、私はソファーから動かずマンガです。
……結局、
キングは何をしに来たのでしょうか。
キウイ持って、食事しただけで……イライラします。
「……おばさん。菜月、ちょっと借りて良いですか?」
「良いわよー全然。」
どうぞどうぞ、と言うお母さん。
軽いよ。
私の名前が急に出てきたことに反応しつつも、
私は聞こえていないふり。
「……菜月。」
視界の端に映った、キングのズボン。



