階段を降りる音で私が来ることを察していたのか顔が見えた瞬間、
動かしてきた手を止めずに言ってきたお母さん。
『いる!』
キウイキウイ!
「冷蔵庫。」
冷蔵庫まで小走り。開ければ、カットされたキウイ。
やった!
フォークを取り出しお皿を持って、ソファーへ移動しようとすると
「あんた、煌くんの分も持っていきなさい。」
『……え?』
煌の分……?
私の一つしか持っていないフォークを見た後、視線を動かしたお母さん。
その先を見れば……。
……っ!?
声にならない声が出ました。
「どーも。」
ソファーに座ってるキング。
『な、な、なんで?』
「煌くんがキウイを持ってきてくれたのよ。」
「ばぁちゃんから届いて、一人じゃ食べきれないから。」
本当に?



