「菜月帰ろ!」
『うん。』
遠くから、荷物をバッグにしまいながら私に叫ぶ奈留ちゃん。
キングが何か言おうとしていたのも分かっていましたが、
あえて奈留ちゃんを優先。
何かあれば私じゃなく絵美ちゃんに言えば良い。
もう、
私のことは放っておいて下さい。
不機嫌な視線を感じましたが、何も言おうとしないし、引き止めようともされないのでそのまま出口へ。
奈留ちゃんと学校を出ました。
……この時のキングの不満が、
後でぶつけられるとは知らずに。
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コンコン、
ベッドに横たわり、
マンガを読みながら幸せな時間を過ごしていた時。



