「何で委員になってないの。」
ちょうど暗くなってきたのでカーテンをしようと窓際に近づいた時に話し掛けてきたお隣さん。
お隣さんの会話を遮って、思わず1限目からずっと気になっていた事を本人に口にしました。
目の前の顔はキョトンとしています。
私は不満。
結局、煌はあの成績上位の中から選ばれる委員の中に入っていませんでした。
何で。どうして。
煌は委員が読み上げられていく中、まるで自分が入っていないと分かっているかのように余裕で笑っていました。
『何、俺に委員になって欲しかったの?』
「っ、そういう訳じゃないですけど……明らかに上位なはずなのに。」
何で入ってなかったの?
『あー……アレね。俺、中間くらいの位置になるようにした。』
「え?」
なるように、した?
『この学校、定員240名だろ?で、6クラス。』
「うん。」
『各委員男女合わせて14人くらいだからテストの成績で均一になるように各クラス振り分けると委員になる奴はあのテストで84位以内になる。』
……分かる?と聞かれて、少しの間。
私は煌が言った事を頭の中で必死に整理。
上から順番に……だよね。
「うん……分かる。」
時間差で頷けば、再び煌は口を開いて私に説明してくれます。
『だから委員を避けるには84位より下になればいい。
だけどあまり下過ぎると落ちるから均一に振り分けられなかった時の事も考えて丁度中間……120位くらいなら安全かなって。』
「分かるの?自分の順位。」
『大体。平均40くらいで中間じゃない?』
「……知らないよ。」
何それ。



