私のクラスの部屋がある階へと行こうと、赤い絨毯が敷かれてある上を、スリッパで滑るように歩いていると……。

「あ。」

キングを、発見してしまいました。

ベンチに座っていて、どこかをぼんやり見つめていたキング。




このベンチが気に入ったようです。




私の声に気付いたのか、ゆっくり顔がこっちを向き、視線が重なると立ち上がりました。



そう言えば、私は見ることが叶わなかった……と言うか見るつもりは無かった絵美ちゃんの告白はどうなったんだろう?




いきなりは、聞けません。


なんとなく並んで歩きます。

キングももう部屋に戻るみたいです。



どうしよう。



なんだか気まずい。

とりあえず何か話題を……と探そうとします。

「……告白、されたんだって?」

!?



自然と歩きながら、私が聞きたい質問を先に言ってきたのはキング。