王様の、言うとおり




明日は帰るだけだから、想いを伝えるのは今日がラストチャンス。



まさか、こんなに沢山想いを伝える人がいるとは思わなかったけど。




私が呟くと、それで分かったのか亮平くんも「あぁ……。」と周りを見る。

そしてまた視線を戻して私達を見ると、なぜか不敵な笑みをみせて。

「――煌達、どうなるか知りたくない?」

「別に……ねぇ。」



「えー……行ってみようよ!」




「は?」

あからさまに嫌そうな声を出したのは奈留ちゃん。

「見てみたいじゃん。ね、ほら、二人共!」

私達の顔を覗きこんでくる。

その次に私達の間に入られて、腕を掴まれて。




キングの後を追いはじめます。



「ちょ、ね、じゃないし!触るなっ!」




『そうだよ!盗み見がバレたら怒られるって……!』

キングにバレても絵美ちゃんにバレても立場が悪くなります。

行かない!と否定して止まろうとするけれど、二人がかりでも亮平くんの力には勝てなくて。