「また使われたの?」
自分でこいよ、とぼやく奈留ちゃん。
私は思っていても絶対キングに面と向かっては言えないです。
「ちょうど良いじゃん。こっちも終わったし。」
「菜月ちゃんごめんね?」
『ううん、』
三人で、キングの元へ……と。
「―――あ。」
立ち止まって声を出したのは亮平くん。
私と奈留ちゃんは目に入ったものの、声までは出ませんでした。
私達が見つめる先には……キングと、絵美、ちゃん。
立ち尽くす私達。
その先でキングを見上げて何かを言っている絵美ちゃんと、
黙って絵美ちゃんを見てるキング。
絵美ちゃんが、一生懸命何かを言い終えた後、キングは頷いて……
二人でどこかに歩きだしました。
「え、煌どこ行くの!?」
「呼び出されたんでしょ。」



