王様の、言うとおり




「それがさー、お墓、迷路みたいになってて紙の位置分かんなくて。」



「そうそう。肝心の紙があるお墓の敷地内は地図にかかれてなくて。」



「文句言いながら無駄に歩いて、気付いたら紙があってゴールしてきた。」

疲れたよね、と言い合う二人はまるでオリエンテーリングをしてきたようなノリで。



そんな、楽しそうに……。

『怖く、なかったの……?』



思わず聞くと、

「全っ然!追い掛けられたけどね。」

「ビビったのはビビったけど、向こうが足取られて転けてそっから大笑い!」

着物だからさ、と言いながらも思い出して笑う二人。



私も、お墓の方が良かったかな……。

「どっちでも菜月は泣くって。」


!?

『何で思った事分かったの……?』

エスパー!?

「顔に出てるし……終わる。」




無表情で言われて、持つ花火にキングが持つ花火が触れました。



私も無表情にしてみるけど、いまいち分からなくて断念。




『新しいの。』

「あ……ありがと。」


新しい花火を受け取ります。