王様の、言うとおり




「道。」


気付けば目の前の道は2つに分かれていて。




立ち止まったキングは私と、手に持っている地図を見ます。

『あ……っとちょっと灯りください。』

カラーではなく白黒印刷の地図。

周りは暗いし、急に灯りを向けられて眩しい中、まず現在地を探します。

「俺が見た方が、」




『地図位見れます!』



暗闇の中、響く私の声。



覗き込もうとしてきたキングに私はそう言い、キングから地図が見えないように遠ざけます。



これくらいは、させて欲しい。



地図なら読めます。


『えっと、ひ、左っ!』