「あ、こっち緩んだ。」 『え、ちょっと待って。』 「……もう良い。自分でする。」 頼んどいてあれだけど、不器用な菜月に頼むべきでは無かった。 もう部屋に戻る。 「良いって。」 まだ巻き続けようと手首を握る菜月を離すように立ち上がる。 「やだっ!私が最後までするって!」 珍しく諦めない菜月。 立ち上がろうとした俺を押さえつけるようにしてきて、 不意をつかれて俺はベンチの背もたれに自分の背中を打ち付けた。 「った……。」 ……痛い。