『………。』

そうですよね。



“キングが女の子達をまいてくれて、私が逃げなければ”

キングは暖かい出来たてのはしまきを食べれてたでしょうね。



……心の中で言ってあげます。




向かいにいるキングは黙りません。

「ってこれ……俺が言ったあの店じゃないよね?」

はしまきの箸の部分を持ったキングが、なぜか気付きました。



『え!?何で分かったの?』


はしまきなんて、どこでも同じでしょう?




「……大きさが違う。」

どれだけはしまきに詳しいんですか。



「こっちの方が大きい。」


そう言って、パクッと一口。



食べ方も王様、貴族みたいに丁寧です。



『大きい方が良いじゃないですか。』