上へと持ち上げる事はもう限界でできません。

振り向けば、知らん顔でこっちを見ているキング。



『あの……これ、』



「ん、何?」




分かってるはずなのに知らん顔なのがちょっと、嫌かなりムカつきます。

バケツはもう持っておく腕力も無くフローリングの上です。

『だから、これ……。』



「バケツが?何?言わなきゃ分かりません。」




頭の良いキングのこと。

嫌、悪くてもこのくらいは接する事はできるはずなのにわざわざ言わせたいらしい。



お願いします、と。




ドSか!、と思います。

それでも言わないといけない。



『……バケツの水、水槽に入れて下さい。』