結婚記念日は今日ですか?
この質問には驚いた。
「あ…あぁ、そうだ。」
当たっていたからだ。
「…なんで分かったんだ?」
今話した限りでは、記念日は言わなかったのに…。
その質問をした俺に対して、女の子は驚きの答えを返した。
「あたし…その子知ってます。」
「知ってる…?」
俺は驚きを隠せない。
さらに女の子は、
「…はい。…会ってみますか?」
そんな事を言った。
「…あんまり大人をからかうなよ。」
はっきり言って信じれない。
「…からかってません!」
女の子は声を大にして言った。
「だったら証拠は?お前の知ってるその子が、俺の娘だという証拠はあるのか?」
困惑していた俺は大人げなく、女の子を問い詰めた。
それに対して女の子は、俺の目をしっかり見ながらこう言った。
「…彼女のお母さんの名前は、かすみさんです。」
「…っ!」
か…すみ…
俺の…彼女の名前だった。



