私の思いを察してくれたのか、父は真由の葬式に連れて行ったくれた。
柩の中で眠るあの子は、安らかで。
ようやく、苦しみから解放されたんだと言っているようだった。

「ごめんね。助けてあげられなくて、ごめんね」
お焼香の時、私はそっとつぶやいた。
真由の家族は、辛そうに目線を下げていた。

ねえ真由。
きっと、あなたの家族は不器用だったんだね。
あなたが苦しんでいることに気づいてあげられなかったこと、きっと後悔してるよ。
あなたも、きちんと愛されていたと思うよ。
それが、ちょっと変わった形であなたに伝わったんだね。
私には、あなたの日常はわからないけど、それでもわかるよ。

あなたは、家族に愛されていた…って。