そこから名前について何か突っ込まれるかなーって思ったけど何も言われなかった。 だから、ああ、本当に挨拶だけだったんだなって思った。 でもあたしはその日からずっと桐島の事が気になっていた。 ちらっと横目で見るといつも空を見上げている。 それも寂しそうな顔で。 その顔がすごく印象的で、どこかで見た事のある顔だった。 今思うとそれは自分の表情にそっくりだったって事と、 もうこの時既に桐島のことが好きだったんだろうなって事。