空の色




駄目な訳がない。


それを知ってて聞く桐島は意地悪だ。



今まで泣いてたのが嘘のようにぴったりと止まった。



だから今度はあたしの番。



やられっぱなしっていうのも癪だからあたしも仕返しをする。



「空良、好きだよ」




とびきりの笑顔でそう言うと案の定桐島の顔はトマトよりも赤くなった。





「そんなの反則だろ...」





慌てて自分の顔を隠すけどあたしにはばっちし見えた。




フフっと笑ってあたしはまた空を見上げる。



気持ちいいな、今日も。



こんな晴れた日の空が大好きなあたしはよくここに来る。



今までは1人だったけど、これからはいつも...



隣のこの温もりも一緒に連れてこよう。



そう思えたある日の朝。