「そうでもないよ…」 なんだか元気なく呟く聡くん。 「そうでもないって?違うの?」 隣にいる聡くんの顔を見上げたら空を仰いで瞼を閉じている。 その横顔がヤケに大人っぽくて、なんだか知らない男の子に思えた。 ふと聡くんが瞼を開けて、あたしの顔をジッと見つめられて、思わず視線をパッとそらした。 ドキン…。と反応する鼓動。 なんで?相手は聡くんだよ?ドキンだなんて…おかしいよ。