ストロベリーチーズケーキアイス・kiss~甘酸っぱい恋の味~

あたしは、言葉をなくした。


ふと、部屋の中を見ると、あの女(ヒト)…奈緒さんがいた。


チクンチクンと胸が痛んだ。


中に入ってくださいと、奈緒さんから言われて、あたしは、なかに入った。


互いに距離を置いて、テーブルを囲んで座った。変な感じがして落ち着かない。


長い沈黙が続いたあと、奈緒さんが教えてくれた。


聡くんのお父さんが倒れた。余命があと半年しかないと。だから、聡くんを連れ戻しにきた。


すぐにでも連れ帰ろうと思ったけど、聡くんがあたしと一緒にいるのを、見て、躊躇したと。


だから、なかなか言えなかったけど、余り時間が残されていないから話したと。