ストロベリーチーズケーキアイス・kiss~甘酸っぱい恋の味~

聡くんは、苦しそうな顔で、ごめんなと言った。


こんな最低な男でごめんと。

「けど、どうしようもなかったんだ。もう、何もかも壊してしまいたいぐらい最悪だった時に


あの人…奈緒も、彼氏に浮気されて悲しいって、慰めてって泣きついてきて。


それで…。



バカだったよ」


そう言って、聡くんは静かに泣いた。


ポロポロと涙を流しながら言葉を紡いだ。

「もう、辛くて仕方なかった。バカばっかやって、親父に出てけって言われて。


なんか、疲れて死にたくなった時、恵里佳…お前の顔、思い出したんだ…。




幼稚園の頃、大好きだったから。


大好きで、ずっと好きで、わすれられなかった。ずっと、会いたくて…お前に会いたくて…ここに引っ越してきたんだ」

それは、聡くんの心の叫びに聞こえた。

だけど、あたしは、その彼の想いを受け止める強さを持っていなくて逃げてしまった。



苦しんでる、彼を置いて…。