先生が起きないようにお盆をベッドサイドテーブルに置いた。 少し震える手を伸ばして、ソッと先生の額に触れた。 熱で火照った額は汗ばみ、苦しげな寝顔は逆に男の色気を感じさせた。 ざわつく鼓動。 額に触れていた手を引っ込めて、逃げるように部屋から出て行った。 どうしよう…。 どうしよう…。 先生が好き過ぎて…苦しいよ…。 寝室のドアに背中をくっつけ、ズルリと床に崩れ落ちて声を殺して泣いた。