「うん、バイバイっ」
闇に消える和也の背中を見届けて駅へと急ぐ。
「あっれ?酒井?」
ホームに行って、そんな声。
パッと振り向くと、
「内藤、先生?」
なぜか内藤先生がいた。
「…へー?おばあさんは?」
「あ……」
「やっぱりな?酒井におばあさんなんていないのに?
担任に言った理由がおばあさんって聞いた時おかしいと思ったんだよねー」
長々と私の嘘について話される。
「んで、今の反応。
嘘がばれましたーみたいな、ね?」
「……」
「ま、俺は攻めたりしないし?
と、言うか…スッキリ?したんだろ?自分の気持ち言えて」
何でこの人は分かるんだろう。
「あれ?違う?」


