「あなたには本当に酷いことをしたわ…

でもね、今ならあの時借りたお金が返せそうなの」


「どういうこと?」



「全て返し終わったら…」








"一緒に暮らしましょう?"




病室を、病院を出てからも何度も繰り返されるお母さんの言葉。


「今さら…」


一緒になんか…暮らせない。


全ての謎も解けて、信也とも仲良くなれた。

でも今は"酒井"としての暮らしもある。



…どうすればいいの?


私の中の暗闇の中を照らすライトはまだ光ってくれない。


ただただ酒井の家へと向かった。

今日起こりすぎた出来事を思い浮かべながら。