お父さん、お母さんの視線を浴びながら、信也に目をやる。


信也は静かに頷いた。


「…聞きたいことが、ある」


静かな病室で、私の小さな声は大きく響いた。



「どうした?」


「何で、弟隠して、…黙ってたのか。

何で、"要らない"と言った私の話を…弟にしていたのか…」


ゆっくり、1つ1つの言葉を繋ぎ、話した。



シーンとなる病室の中で、お父さんが口を開いた。