「どうした、皆揃って」


「帰ろうとしたらね、信ちゃんと…マキがいてね…」


「信ちゃん言うなって言ってんだろ!」


「いいじゃない!信ちゃんでも」


「よくねぇ!」


「ほら、母さんに信也。

マキが困ってるだろ?」


お母さんと信也の言い合いを制したのはやっぱりお父さんだった。


「そうね…ごめんなさい」

お母さんはシュンとして、こちらを向いた。


「…で、信也はともかく…マキ、何かあったのか?」


お父さんはこちらを向き、私と目を合わせた。