他愛もない話をしていると、いつの間にか病院に着いていた。


「着いた…」


「姉ちゃん、もう大丈夫?」


「ん、大丈夫…

行こうか…」


二人並んで病院内に入った。


どんな話が待っているのか、緊張しながら、お父さんのいる病室へ向かった。



「開けるよ」


と、部屋の扉を信也が持った時、先に扉が開いた。


「えっ?」


私の驚きの声は、目の前に現れた女性によってかきけされた。


「マキっ…!!」


「っえ?」


目の前の女性はいきなり私に抱き着いてきた。