先生と生徒



唇を離して、顔を見合わせて、笑う。


「帰る?」


「そだねっ」


久しぶりに和也の手を繋いで、学校を出た。


「昨日、病院行ったんだ」


「ん、大丈夫だった?」



「もち!大丈夫だった…」



「分かってるよ?」



「ありがと、マキ。

俺、もっかい頑張ってみるな?」


「応援してるね」



「ありがとな!」



昨日、和也は病院へ行った。

野球が出来なくなったという事故での怪我の検査。
まぁ、生活には何も支障がないらしいんだけど、激しい運動は止められたみたいで、野球を断念してんたけど、昨日の検査で、完治した事が分かったみたい。


で、テストが終わってから、野球部に入るらしい。


途中から入るからレギュラーになることはなれないけど、それでも野球がやれればいいって言ってた和也は、すごくカッコ良かった。



「マキ、話戻すんだけどな?」


「ん?」