先生と生徒



「…弟」


「マキに弟なんていたの、初めて聞くんだけど。

もっとマシな理由ないの?」


少し怒り気味の和也。


「、本当に弟なんだってば!

…中西、信也って言うの」


そう言うと和也は一瞬驚いて見せた。


「本当はこの前から言おうと思ってたんだけど、中々時間が合わなくてさ、こうやってしゃべるのも久しぶりでしょ?」


「まぁ、そうだな…」


「だから、言えてなかったんだけど、…私が倒れた時のこと、覚えてる?」



「ん、あぁ…」



「あの時、倒れた理由が──…」


ポツポツと、ここ2、3日の出来事を話し出した。