「知ってるなら帰してくださいよ!」


「これ、やったらな♪」


笑顔でプリントを指して、私を見る。


「な、何ですか?」



「デートとか不純な動機ならもっとプリント増やすぞ?」


「…勉強するんです」


「酒井が?1人で?」


「…和也と、…です」


「稲原と?…なら、安心だな」


「安心、って?何がです?」



「稲原、学年3位だろ?」



「………へ?」



「…?この間のテストの結果、稲原3位だったぞ?」



「うっそーっ?!」


和也ってばそんなに賢かったの?!
…私と同レベルとか思ってごめんなさい!!



「…"うっそーっ?!"はないだろ!」