「そっか…帰りたいか!んなら、やるかっ!」


「っえーーー?!」


廊下に響いた虚しい私の声とは逆に嬉しそうな担任の顔が目に入った。



「……」


"んじゃ、教室で待っとけ"

そう言われて待つこと30分。

…こんなこと思いたくなかったけど、早く勉強したいんですけど。


っていうか!勉強するために待ってんのに、何でこんなに遅いんですか?!


誰が来るか分からないけど、怒りをぶつけていた。


「遅くなった!!悪い、悪い!」


と、32分遅れて登場した、


「内藤先生っ!」


内藤先生。



「ちょっと捕まってな」


笑顔で言う先生はプリントを持ちながらこちらに来る。
…まぁ、先生は皆の先生だからね…

チクンと来る胸の痛みに気付かぬフリをして、何食わぬ顔で席に着く。



「…今日は早く帰りたいんだって?」