マンションに着くと、私はその前にいる人を見て驚いた・・・。


「七海さん?」


もう会うことがないと思っていたのに・・・。

 会ってしまった・・・。



 久しぶりに会う七海さんは驚くほど真剣な顔をして、周りには声をかけることをちゅうちょしそうなほどに張り詰めた空気が流れていた・・・。


 そんな七海さんは、名前を呼んでもきずいてくれなくて、三回目でやっときずいてくれた・・・。

『春ちゃん!』


「・・・晃さんに用ですか?」

 何も考えずに言ってしまったその言葉に胸が痛んだ・・・。


 だけど私が思っていた返事とは違う答えが返ってきた・・・。


「春ちゃんに用があるの・・・」


「?」

「何ですか?」

 私は頭をかしげて七海さんを見た・・・。


 何も考えずに・・・。


 私は全然分かってなかった・・・。

 これからされる話を・・・。


 これからの重大な話を・・・。