「真央さんは異性と接することがほとんどないので………心変わりしたのかと、本気で落ち込んでました」


「ええっ!?そ、そうだったの?」



驚く彼女が愛しくて仕方なくて、髪の毛やおでこなどに優しくキスをする。


「蓮、その……ごめん。で、でもね?私、心変わりなんてしないからね!」


ギュッと僕の服の袖を握り、僕を見つめる。


「私、蓮以外の男の子は全員ジャガイモに見えるし!興味も持ってないもん!」


「じゃ………」


ジャガイモ?


「ふっ……くくっ」


「え、なんで笑うの?」



今の、真面目に言ったんですか。

キョトンとする真央さんがさらに可笑しくて、僕は笑った。


今、凄い幸せです……。



真央さんをまた腕の中に閉じ込めて、耳元で囁いた。




「愛してます、真央さん」





すると、腕の中にいた真央さんがグッと動いて、僕の頬を両手で包んだ。



瞬間。




チュ



「っ!」



今、真央さんから初めての……っ///



彼女からキスをしてもらうという諦めかけていた願望が、今叶った。


「蓮、お誕生日おめでとう」


僕に負けず劣らず顔を真っ赤にした真央さんは、そう言ったあと、僕の耳に唇を寄せて小さく囁いた。



このときのことを、僕は一生忘れないだろう。




「私も、愛してるよ」







●海城蓮の憂鬱●


(とりあえず押し倒していいですか?)
(え?……ってうわあ!ちょ、蓮!)
(我慢できません)
(この…っ変態ーー!!///)